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腎臓と肝臓の話 |
肝臓や腎臓はとても重要で大切な臓器です。
いきなり「肝臓や腎臓はものすごく大切なんです」と言われても正直なんだかピンときませんよね。 肝臓や腎臓は体の中で実にたくさんの働きをしているとても重要な臓器です。 肝臓の肝の字が「肝心」「ここが肝」などとても重要なものをあらわすときに使われるように身体の中でものすごく大切でとても重要な臓器です。
肝臓の重要な働きには免疫の管理や代謝の管理・血液の成分を作ったり、再生したりする血液管理の働き・エネルギーや栄養の補給・脂肪分などを消化吸収したり、胃や腸で使う消化成分を作り出したり、身体にとって有用な酵素などを作ったり、栄養素をつかさどる仕事などなど多岐にわたり本当に多くの働きをしています。
例えば、通常わんちゃんが食べた食べ物は胃や腸で消化・吸収され、有要・不要に関わらずそのほとんどの成分が肝臓に入ります。 肝臓に入った成分は肝臓内の酵素などの働きでエネルギーや栄養分として血管などを通し身体に取り込まれていきます。 さらに重要な働きのひとつに身体に入った不要物質を取り除くフィルターの役割をしています。 身体に入った不要物質や過剰な栄養・薬などの成分・消化吸収の過程でできたアンモニアなど身体にとって有害なものも肝臓で分解処理されます。 分解処理された不要物質は通常腎臓に運ばれ、尿などで体外へ排泄されています。 肝臓はここにあげた働きの他にも本当にたくさんの働きをしている身体の中で最大の臓器です。
腎臓は身体の中を循環してきた血液を濾過してきれいにするとても重要なフィルターの役割をしたり、血液中にある不要成分を取り除き体外へ排出したり、身体の水分バランスを維持したり、必要な有効成分などを再吸収して栄養バランスを保ったり、肝臓が分解処理しておくってくる不要物質や不要成分、過剰な水分などを尿として対外へ排出する働きをしているとても重要な臓器です。
このように身体にとってとても重要な仕事をたくさんしているにも関わらず肝臓や腎臓は不要物質を取り除くフィルターの役割をしていることなどもあり、負担を受けやすい環境にあります。 また、脂肪など栄養全般の管理などをしていることもあり、過剰摂取などの影響で過酷な働きを余儀なくされることもあります。 その肝臓や腎臓は非常に我慢強い臓器といわれるように、負担を受ける環境で働いていても機能が低下することはあっても働くことを止めてしまったり、すぐに「痛い」と悲鳴を上げたりしないしっかり者の臓器です。 しかし、そのことが逆に、負担を受けていて働きが低下していても自覚症状として表れなかったり、ダメージを受けていてもダメージを受けていることに気づきにくくしてしまっています。 わんちゃんは「具合が悪い」と言ってくれるわけではないのでなおさらです。
肝臓や腎臓の状態は血液検査などの数値(ALT・GPT・ALPなど)である程度知ることが可能です。 また、日頃の健康状態などを注意深く観察することで体調の変化に気づいてあげることも肝臓や腎臓の働きをみる上ではとても大切です。
肝臓や腎臓の働きは食事・病気・環境・精神面・年齢などいろいろなものに影響を受けます。 365日休まず働いている肝臓や腎臓は年齢と共に当然少しずつ衰えていきます。 わんちゃんも人間同様、日頃の生活で急に生活の環境が変わったり、誰にも相手にしてもらえず極度に不安を感じるなど精神的なストレスを受け続けると機能が低下することもあります。 季節、空気や水、生活の環境の汚れや化学物質の影響などわんちゃんが暮らす環境によっても違います。
その中で皆さんもご存知のように特に食事は、肝臓や腎臓のしくみや働きなどの関係から直接的に大きく影響を及ぼします。 わんちゃんの食事も手作りであったり、ドッグフードであったりすると思いますがドッグフードの場合、問題のあるものも多いのが現実です。
一概には言えませんが、塩(食塩・塩化ナトリウム)や化学薬品、合成物質、粗悪原材料、喰いつきをよくするためだけに使われている料理廃油やフレーバーなどを使用している負担の多いフードは身体の中で不必要なものを取り除くフィルターの役割をしている肝臓や腎臓などに負担を与え、身体の中で免疫物質を作る際に働く機能や肝臓や腎臓が行っているたくさんの働きに影響を与えてしまい結果的に機能が低下してしまい、皮膚トラブル(アレルギー・湿疹・フケ・脂漏など)、被毛トラブル(毛艶や毛ぶき・異常な抜け毛など)、涙やけ、目やに、耳だれ、消化不良、結石、現代病など肝臓や腎臓の働きが多岐にわたる分いろいろな障害として出ることが多くあります。 また、原材料に使用される肉などの由来段階で使用された成長促進のためのホルモン剤や抗生物質、加工前段階や保管段階で使用されたホルマリンなどいろいろな化学物質、さらに穀物類の栽培時・生産前段階・保管・加工時などに使用された農薬や化学薬品などはフードの原材料にも残留物質として残り、肝臓や腎臓にジワジワと負担を与えます。
先ほどもお話したとおり、負担を受けた肝臓や腎臓は負担を受けたからといって働くことをいきなり止めてしまったりはしません。 特に肝臓を構成している細胞は負担を受けることで部分的に壊れてしまうことはあっても全ての働きをストップしてしまうことなく、けなげに働く臓器です。 ただ、当然のことながら壊れた細胞の数が増えると機能は低下してしまいます。 しかし、肝臓にトラブルが発生していても初期段階でわんちゃんは痛がったり、極端に元気がなくなったりすることがほとんどありません。 自覚症状が出ない上に、当然のことながらわんちゃんは自分で「具合が悪い」とは言ってくれません。 そのことで不具合の発見が遅れ状態が悪化するまで気づかないことが多くあります。 早い段階で気がついてあげるためにわんちゃんの機能低下の状態を見つけるサインを見逃さないようにしてあげることが大切です。 一概には言えませんが人間と同じように皮膚、被毛の状態やいろいろな症状として出ることが多くあるので注意深く見ていてあげてください。 例えば、皮膚がカサカサになったり、脂が過剰になったり、毛艶がなくなったり、過剰な抜け毛、涙やけ、目やに、耳だれ、消化不良などがある時はより注意深くわんちゃんを見ていてあげてください。
わんちゃんの肝臓や腎臓をいたわってあげる事は、わんちゃんの健康維持や症状改善に役に立つものです。 今まで十分注意していた方をはじめ、これからは注意して行こうと思った方も一緒に暮らす大切な家族であるわんちゃんの体調に気をつけてあげてくださいね。
健康維持や予防、症状改善のために肝臓や腎臓にとってとても大切な要素である食事、、負担がなくしっかりした栄養バランスの食事という点でボッシュは自信を持ってお勧めできます。
なんらかの症状が出ている子の場合対処のために薬が必要なこともあります。 その中で対処と併せ根本部分の改善のためにも食事には十分注意してあげてください。 フードは薬ではないので替えたらすぐ効果が出て治りますというものではありません。 わんちゃんに負担をかけないようにしてあげることでわんちゃん自身の代謝力や免疫力などを本来の状態に整え、多少時間はかかっても体質を改善してあげることでわんちゃん自身の自然治癒力を高めてあげることが根本的な症状回復や予防につながり、そのことがわんちゃんの健康で元気な長生きにつながっていくものだと思います。 |
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